街の中の目に見えないものや想いを可視化することで、地域の人、街に関わる人に、地域の隠れた魅力や構造、可能性を発見するための記録方法の提案。
そのケーススタディを東京都荒川区のジョイフル三の輪商店街で行った。
街や店舗に関する質問を商店街で商いをしている方々に行い、その中で得られたいくつかのエピソード等を元に、イラストや図を描き起こし、地図にまとめた。
地図は大きく分けて3つー過去、現在の場所に関する記憶の可視化、街の中の繋がり・関係性の可視化、街の範囲の可視化ーを試みた。
当制作、研究を行おうとした背景は、この地域の価値が簡単な言葉で言語化されたり、ビジュアル化されていることに疑問を感じたことにある。
約二年間この街に関わり続けて感じたこの街の豊かさは、ここで生活、商いをされている方々やそのコミュニティのあり方、生活、商売でのふるまいだと思うようになった。
街の方々に伺った質問の回答や、その発言の合間で出てくるさりげない言葉やエピソードを集めることで、この街の価値や豊かさの断片が見えてくるのではないか。
街を聴く、重ねる
大学院修了制作
実施年月:2022年4月〜2023年1月
主要材料:紙、木材、印刷、ミクストメディア